2020-04-29
子供向けのパソコンに求められる性能とは
この記事で紹介していること
パソコン買いたいけど、どんなのがいいの?
かねてからこういう相談は友人からよく寄せられます。
私はもともと機械好きなので、いろいろなものを買っては処分を生きがいにしています。
中でもPCは自作から中古PCの部品組み換えなど、壊すの覚悟でチャレンジしてきました。
今回のテーマは 子供向けに適したパソコンの性能 です。
最近はコロナの影響で学校が休みになり、オンライン学習に積極的です。
さらに、プログラムが必修化になるなど、パソコンを子供に1台与えようとする人が増えています。
そんな時、どのような性能が求められるのでしょうか。
「性能」という言葉について、まずは立ち止まって考えましょう
パソコンの性能というと、
- CPU
- メモリ
- 内蔵ディスク
- OS
- 画面の大きさ
などが「定性的なパソコンの性能指標」最初に思い浮かびますが、それよりも前に考えなければならない大切なことがあります。
まずは、これから家族の一員(?)に迎え入れようとするパソコンに何を求めるかを考えましょう。
パソコンに求めることを考える
子供に使わせるパソコンというテーマに沿って、何を求めるかをざっと定型化してみます。
パソコンの定性的な性能を考える前に、日本語でパソコンに求めることを書き出すことが大切です。次の中からパソコンに求めることを選んでみましょう。
- 子供にだけ使わせるか、大人も積極的に使うのか
- デスクトップか、ノートPCか
- PCの見た目にはこだわりがあるか
- イライラしたくない(性能重視)か、安価に済ませたいか
求めることをクリアする定性的なパソコンの性能とは
パソコンに求めることが決まったら、それをクリアできるパソコンの性能を考えます。
次のように考えるとロジカルに決めることができますね。
子供にだけ使わせる
これは利用目的が限定的となります。
おそらく具体的に示すならば、次のようなことで使うことになるでしょう。
子供向けのプログラミング学習 | Scratchなど |
---|---|
オンライン学習 | チャレンジイングリッシュなどの動画学習サービス |
これらは通信回線と動画処理能力が求められます。
CPU、メモリ、グラフィックボード(GPU)の性能が高いものが、よりストレスなく利用できるでしょう。
- CPU Core i3 あるいは Ryzen 5 以上
- メモリ 8GB 以上
- GPU Radeon や Geforce がついているならなおよい(市販品ではついていないものが多いので、CPUの性能を1ランク上げるつもりで選ぶとよい)
子供に学習させるのが目的である以上、子供のモチベーション維持がとても大切です。
子供がストレスなく楽しく学習できる環境を提供するためには、それなりの性能が求められます。
動作が遅くてイライラして、パソコンを使ってくれないなんて、本末転倒ですよ。
参考
大人も積極的に使う
大人が何に使うかにもよりますが、どちらかというと子供向けの利用の方がパソコンの性能が求められる傾向があります。(大人は多少の遅さは許容できるという理由)
そのため、性能面よりも、次のことを意識して選定しなくてはなりません。
- 子供部屋に常設ではないなら、ノートPCを選ぶ
- 共用スペースに常設できるなら、省スペースPCを選ぶ
- テレビに接続して画面を共用するなら、コンパクトPCを選ぶ
参考
デスクトップPCか、ノートPCか
これは、常設できるかどうかで選びましょう。
今はスマホが1人1台あるはずです。大人がパソコンを私生活で使う機会ってあまりないと思うので、思い切って子供専用PCとして常設デスクトップがオススメです。
デスクトップがノートPCよりも優位な点を挙げておきます。
- ノートと同じ性能なら価格が安い
- キーボードなど、後から好きなものに変更しやすい
- 性能の選択肢が広い
- ノートより断然壊れにくい(あまり動かさないからかな?)
最近のパソコンは省スペース化が進んでいますから、以前よりも移動できないリスクはグッと下がりました。HDMI端子により、テレビのある部屋ならば使うことができます。
見た目やイメージでノートPCを選択するならば、断然デスクトップをお勧めしますよ!
PCの見た目にこだわりがあるか
これ結構悩んでいる方多いですね。
デスクトップを自宅に常設した場合、どうしてもあの無機質な物体が、一般的な私生活の一部に溶け込まず、生活圏のイメージをぶち壊します。
見た目にこだわるなら、 mac や ノートPC が無難ですが、Windowsデスクトップでも、コンパクトPCならば、あまり見た目に害はないと思います。
参考
ただし、見た目にこだわると、やはり性能に対して価格が高くなりがちです。
また、好きな見た目で選ぶと、性能や価格の選択肢がかなり限定的になります。
それでも見た目を重視するなら、mac がおススメです。
最近は仕事用としても mac が使われる機会が多くなりました。
Windowsしか使ったことがない人にとっては、戸惑うことが多いとは思いますが、mac 独特のフォルムは、とてもオシャレに、生活に溶け込んでくれるでしょう。
イライラしたくない性能重視か、価格重視か
ここのさじ加減が一番難しいですね。
まだ使っていないPCに対して、イライラするかなんてわからないです。
結果的には、より高性能なものが予算範囲内かを考える活動に終始します。
ここでは、見た目や大きさなどにこだわらず、より子供向けの利用用途でストレス少なく利用でき、かつ安価に済ませるために、どのようなことを意識したらよいかを記載してみます。
中古のビジネス向けモデル
ビジネス向けは、最低限必要なものが洗練されて搭載されています。
市販のPCを買うと、使わないソフトがいっぱい入っていたなんていう経験ありませんか。
そういうのが少ないのがビジネス向けです。
さらにビジネス向けPCは、早いサイクルで中古として流通する傾向があります。
企業では、大量のパソコンを使うため、購入ではなくリースにするケースが多いです。
そのため、3~5年で新しいものに入れ替えます。
リース切れとなったPCは、中古PCとして、販売店がクリーニングしたり、性能保証するため部品を新品に交換するなどの措置が行われて販売されます。
そのため、一般用途でも十分対応ができ、それなりに性能がよいものが多いです。
そしてもちろん価格が安いです。
CPU:Core i5 メモリ:8GB で2万円台でディスプレイ付きなんていうのもよく目にします。
まずはビジネス向けモデルの中古から探して、自分の目的にマッチするかを考えるのがおススメです。
参考
価格重視なら中華?
中華PCは破格です。
「中華は心配・・・」という気持ちが、購入するときには頭をよぎりますが、それでも性能重視ならば、 Xiaomi なども検討してみましょう。
ただし、「日本語キーボード」であることは確認しましょうね。
絶対に選びたくないPC
内蔵ディスクは絶対にSSD
HDDは遅いです。いまはSSDが当たり前です。
より安いものを選ぼうとするとHDDになるケースがありますが、HDDは体感速度30%減だと思っています。
キーボードの配列
普段私たちがつかっているのは日本語キーボードです。親が子供に使い方を教えたり、子供が大人になったときのことを考えると、日本語キーボードがよりよいです。
ただし mac の場合は英語配列が一般的ですね。
Celeron
ネットサーフィン程度なら問題ありませんが、子供向けに画像をストレスなく動作させようとしているので、最安圏のものを選択するのはNGです。
メモリが少ない
メモリは最低8GBを目安にしましょう。
ゲーミングPC
e-sports が市民権を得て、話題になっているゲーミングPCですが、性能はかなり高く、ほとんどのことがストレスなくできますが、とにかく価格が高いです。
子供向けにこの価格はどうかと思います。
もちろん、ゲームもやるとか、いずれ子供を e-sports 選手に、みたいなことを考えているならこれ一択だと思いますが、今回のテーマから少しズレていると思うので、選びたくないPCにしました。
子供の学習を促進しようというのに、ゲーム向けのPCというのもズレていると思うので・・・
OSが古い
Windows7はサポートが切れています。
古いOSはセキュリティの問題を抱えたまま利用することになります。
子供は何も知らずに使いますから、個人情報が流出する可能性が高くなります。
最新のものを選びましょう。
最後に気を付けてほしいこと
どんなPCでも共通することですが、次のことを意識しておきましょう。
- セキュリティソフトは無料のもの(参考:https://www.avast.co.jp/index#pc)でもいいので必ずインストールしましょう。
- パスワードはちゃんと設定しましょう。顔認証なら楽なので、カメラ付きを選択するのもいいですね。
- 子供向けなら、フィルタリング必須!有料でもしっかりしたものをインストールしたいですね。(参考:https://www.daj.jp/cs/products/pc/if6/)
意外と参考になること
- Office は月額で買えます。使わないと思ったら解約すればお金はかかりません。(参考:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/explore-microsoft-365-for-home)
- Office互換ソフトなら、販売店が付属してくれるケースがあります。ちょっとExcelを修正するくらいなら、互換ソフトでもいいかもですね。
- ノートPCなら、タッチパネルがおススメです。操作の幅が広がりますし、直感的に利用できます。キーボードがついているノートPCでも、画面のピンチアウトなどとても便利です。
- カメラ付きなら、カメラが動作していることを表すランプ(LED)がついているものを選びましょう。自分が知らないうちに自宅をのぞかれているかもしれませんよ!
- キーボードの配列は見ておきましょう。よくあるのがCtrlキーの位置が違うこと。イライラする要因は少ない方がいいですね。
私のオススメ性能
私が子供に使わせるなら、こんな性能のモノにします。
- CPU:Core i 5 (5世代以降)
- メモリ:8GB
- SSD:256GB 以上
- ビジネス向け中古デスクトップ(省スペース)
- ディスプレイ:20インチ以上、設置場所によりサイズ検討
- キーボード:無線タッチパッド付、テンキーなし
※タッチパッドにするのは、将来仕事で使うPCがノートのとき、マウスがないと能率が上がらない、なんてことにならないようにするため
※テンキーなしは、キーボードに慣れさせるため
上記性能は実際に子供向けに学習用で使わせているものです。まったくストレスなく使えています。
夜間は仮想通貨のマイニングマシンとしても活躍しています。
まとめ
子供の学習用に適した性能というテーマでしたが、ポイントは動画が快適に見えるということです。
動画処理は、PCに高性能を求める処理ですが、高価格なハイエンドのPCを買う必要はないです。
ゲーミングPCは、3DCGを快適に動作させる必要があるため、高価格になりますが、オンライン学習やScratchなどが目的であれば、ゲーミングPCほどの性能は必要ありません。
この記事がお役に立って、ストレスなくお子さんが学習できること、モチベーションを維持して、継続的にお子さんがPCに触れ、好きになってくれることを祈っています。